Windows 10や11を入れた状態では、重すぎて使い物にならなかったノートPCがある。 これを活用するために、軽量なLinuxディストリビューションである**Lubuntu(ルブンツゥ)**をインストールした。
プログラマーではない一般ユーザーの視点で、実際に使って感じたメリットとデメリット、導入時の注意点をまとめる。
1. Lubuntuを使用して感じたメリット
最大の変化は、動作の軽さだ。Windowsでは起動やブラウザの操作に時間がかかっていた古いPCが、普通に動くようになった。
OSのライセンス料がかからない(0円)
Windowsを新規で導入・更新する場合はライセンス費用が必要だが、Lubuntuは無料で利用できる。古いハードウェアをコストをかけずに再利用できる点は大きな利点だ。
日常的な用途には十分対応できる
Linuxだからといって、日常の作業に支障が出ることは少ない。
- マルチメディア: 音楽や動画ファイルの再生は問題なく行える。
- クラウド活用: ブラウザ上で動くGoogleドキュメントやSNSなどは、Windowsと同様に扱える。現代のクラウド機能を活用すれば、OSの差を感じる場面は少ない。
寝床からのリモートデスクトップ
個人的に重宝しているのが、Lubuntuを入れたノートPCを持って布団に入り、リモートデスクトップで別室のメインPC(Windows)を操作する使い方だ。 本体側の処理が軽いため、寝床からでもメイン機のパワーを借りて作業ができる。この使い分けは非常に快適だ。
意外と効率的なターミナル機能
「黒い画面」でコマンドを打つターミナルは、慣れると効率が良い。 設定画面を何階層もクリックして探すよりも、ネットで見つけたコマンドを一行コピー&ペーストする方が、設定やアップデートが素早く完了する場合が多い。
2. Lubuntuで使えるソフトの例
「ソフトが少なくて困るのでは?」と思っていたが、一般ユーザーが必要とするものは一通り揃っている。
- ブラウザ: Firefoxが標準。Google Chromeと同じ感覚で使えるChromium等、この辺りはお好みで選べる。
- オフィス: LibreOfficeで、WordやExcelに近い操作感で文書作成や表計算が可能。
- 編集ソフト: 画像編集ならGIMP、動画編集ならKdenliveなど、無料で高機能なソフトが選べる。
- リモート操作: Remminaというソフトで、簡単にWindowsへ接続できる。
3. デメリットと割り切りが必要な点
良い面ばかりではなく、一般ユーザーとして不便に感じる「壁」も確実に存在する。
動画配信サービスが高画質で見られない(最大の弱点)
個人的に最大のデメリットだと感じているのが、Amazonプライム・ビデオやNetflixなどが標準画質(SD)に制限される点だ。 これは著作権保護(DRM)の関係で、Linux上のブラウザではフルHD再生が許可されないため。YouTubeなどは4Kまで綺麗に見られるが、有料配信サービスをメインに楽しみたい人には向かない。
ゲームの対応状況
Steam対応タイトルは増えているが、国内のオンラインゲームや最新作はWindows専用のものが多い。 ゲームを主目的とするなら、Lubuntu単体では不足を感じる。
デバイスの互換性と初期設定
Windows用に作られたPCでは、稀にWi-FiやBluetoothが認識されないなどの「相性」がある。 また、インストール直後の日本語入力設定など、自分で行わなければならない作業がいくつかある。マウスの挙動変更といった細かな調整に、検索して調べる手間が必要になる場面もある。
4. WindowsとLubuntuの比較
| 比較項目 | Windows (メイン機) | Lubuntu (軽量Linux) |
|---|---|---|
| 導入コスト | 有料 | 無料 |
| 動作 | 負荷が高い | 非常に軽い |
| 主なソフト | 選択肢が最大 | 日常用途なら十分揃う |
| 動画配信 | フルHD/4K対応 | SD画質(制限あり) |
| デバイス互換性 | 非常に高い | 事前の確認が必要 |
| 操作 | マウス操作が中心 | ターミナルが併用できる |
まとめ:サブ機としては非常に優秀
Lubuntuをメイン機としてすべてを完結させるには、動画の画質面などで妥協が必要になる。
しかし、**「動かなくなったPCを無料で復活させる」「リモートデスクトップのクライアント機にする」**といった用途であれば、これほど実用的なOSはない。
もし手元に活用できていない古いノートPCがあるなら、事前の動作確認(ライブUSB)をした上でLubuntuを試してみる価値はある。