消えた「一覧ページ」の行方。Hugoという職人の手品について

カテゴリーメニューを追加し、記事のフロントマターに「note」と書き込んだ。 ブラウザを見れば、確かにそこには「note」の記事だけが集まった一覧ページが存在している。

しかし、VS Codeに戻ってフォルダの海をいくら探しても、その「一覧ページ」という名のファイルはどこにも見当たらない。

書いたはずのページが、ファイルとして存在しない。 この奇妙な感覚の正体を、自分のために記録しておく。

ファイルは「作られる」のではなく「現れる」

結論から言えば、私が探していた一覧ページは、PCのストレージ(保存場所)ではなく、**「メモリ(頭の中)」**にいた。

hugo server を走らせている間、Hugoという職人は、私がブラウザから「Noteの一覧を見せてくれ」とリクエストするたびに、以下の作業を瞬時にこなしている。

  1. content フォルダから categories: ["note"] と書かれた記事をかき集める。
  2. テーマのデザイン(型紙)を引っ張り出す。
  3. それらを一瞬で合体させ、ブラウザに「映像」として映し出す。

つまり、私が今まで見ていたのは「実体のあるファイル」ではなく、Hugoがリアルタイムで見せてくれていた**「手品(プレビュー)」**だったのだ。

職人が「実体」を作る瞬間

では、いつそのページは本物のファイルになるのか。 それは、公開用のコマンド hugo を打った時だ。

その時、Hugoは初めて public という名のフォルダを作り、その中に index.html を一つずつ丁寧に書き出していく。 そこでようやく、幽霊だった一覧ページは、インターネットの海へ放流できる「実体」へと変わる。

なぜこの仕組みがいいのか

最初は「どこかにファイルがないと落ち着かない」と思っていた。 けれど、よく考えればこれは合理的だ。

記事が増えるたびに、手動で一覧ページを書き換える必要はない。 ファイルが散らかることもない。 私はただ、content/post/ の中に新しい原稿を放り込み、好きなラベルを貼るだけでいい。

hugoは、私が次に何を書き出すかを、静かに待っている。